PROCESS · 製法 · 4/6 濃くする
単式蒸留
Pot Still Distillation / たんしきじょうりゅう / 読了 1分
製法の全体の流れ(6段階)のうち、4「濃くする」にあたる工程です。
全体の流れで見るIn a word — ひとことで言うと
銅製のポットスチル(単式蒸留器)で、もろみを1回ずつ区切って蒸留する方法です。ふつうは2回蒸留し、無色透明の原酒「ニューポット」を取り出します。
Quick 3 — 3秒でわかる
- 銅の釜で1回ずつ
- ふつうは2回蒸留
- 原酒は約65〜70%
Body — くわしく
何をする工程?
蒸留は、もろみを温めてアルコールを取り出す工程です。アルコールは水より低い温度(約80℃)で沸騰します。この性質を使って、アルコールを多く含む蒸気を集め、冷やして液体に戻します。
単式蒸留では、もろみを1回分ずつ釜に入れて蒸留します。モルトウイスキーでは、ふつう2回蒸留します。
- 1回目(初留):もろみを蒸留し、約20%の「ローワイン」を取ります。
- 2回目(再留):ローワインをもう一度蒸留し、度数を高めます。
2回目では、出始めと終わりの部分を除き、真ん中の部分(ハート)だけを取り出します。これが熟成前の原酒「ニューポット」です。度数は約65〜70%とされ、資料によっては約60〜70%と幅があります。
道具・設備
単式蒸留器は「ポットスチル」と呼ばれ、銅で作られています。釜の形や大きさは蒸留所ごとに違います。
山崎蒸溜所では、形の違う16基のポットスチルを使い分けています。北海道の余市蒸溜所では、石炭を燃やして釜を直接熱する「石炭直火蒸溜」を今も続けています。
味への影響
蒸留器の形や加熱の方法によって、原酒の重さや香りは変わるとされます。山崎蒸溜所では、直火と間接加熱を使い分け、重厚なものから軽快なものまで多様な原酒を造っています。連続式蒸留ほど度数を高めないため、香りの成分が多く残りやすいとされます。
産地による違い
アイルランドでは、3回蒸留が伝統的によく行われます。ただし法律上の義務ではなく、2回蒸留も認められています。スコットランドでも、ローランドのオーヘントッシャンのように3回蒸留を行う蒸留所があります。
Data — 基本データ
- できるもの
- ニューポット(熟成前の原酒)
- 1回目の蒸留後
- ローワイン 約20%
- 2回目の蒸留後
- 約65〜70%(資料により約60〜70%)
- 主な設備
- 銅製のポットスチル(初留釜・再留釜)
FAQ — よくある質問
単式蒸留のよくある質問
何回蒸留するの?
モルトウイスキーではふつう2回です。3回蒸留する蒸留所もあり、アイルランドでは伝統的によく行われています。
蒸留器の形で原酒は変わる?
変わるとされます。山崎蒸溜所では形の違う16基の蒸留器と、直火・間接加熱を使い分けて、重厚なものから軽快なものまで多様な原酒を造っています。
蒸留した液体はすべて使うの?
いいえ。出始めと終わりの部分は除き、真ん中の部分(ハート)だけを原酒として取り出します。
Quiz — 理解度チェック
1 / 2単式蒸留の1回目でできる液体「ローワイン」の度数の目安は?
全問正解で「単式蒸留 マスター」のバッジ(シェア画像つき)