PROCESS · 製法 · 4/6 濃くする
連続式蒸留
Continuous Distillation / れんぞくしきじょうりゅう / 読了 2分
製法の全体の流れ(6段階)のうち、4「濃くする」にあたる工程です。
全体の流れで見るIn a word — ひとことで言うと
背の高い塔の形をした蒸留器に、もろみを連続して流し込みながら蒸留する方法です。高い度数の原酒を効率よく造れ、グレーンウイスキーやバーボンに使われます。
Quick 3 — 3秒でわかる
- 塔の中で連続蒸留
- 高い度数まで上がる
- グレーンやバーボン用
Body — くわしく
何をする工程?
連続式蒸留は、もろみを止めずに流し込みながら蒸留する方法です。単式蒸留のように1回ずつ区切る必要がありません。そのため、たくさんの原酒を効率よく造れます。
代表的な形は、2本の塔を使うものです。
- 1本目(アナライザー):上からもろみを流し、下から蒸気を送ります。もろみの中のアルコールが蒸気といっしょに上がります。
- 2本目(レクティファイヤー):上がってきた蒸気をさらに分けて、アルコールを濃くします。
塔の中は何段もの棚で仕切られています。上の段ほど温度が少し低く、蒸気のアルコール分が濃くなっていきます。
歴史と設備
連続式蒸留機は、19世紀前半に改良が進みました。1830年には、アイルランドの元収税官イーニアス・コフィーが特許を取りました。コフィーの方式は「コフィースチル」「カフェスチル」とも呼ばれます。
日本の富士御殿場蒸溜所のように、連続式でグレーン、単式でモルトと、両方の原酒を一つの蒸溜所で造る例もあります。
味への影響
連続式蒸留では、約95%まで度数を高めることができます。スコットランドやアイルランドのグレーンウイスキーでは、約94%で取り出す例があります。度数が高いほど香りの成分は少なくなり、軽い原酒になるとされます。
産地による違い
法律で、蒸留の度数には上限があります。スコッチは94.8%未満、アメリカのウイスキーは95%未満です。バーボンは80%以下と、さらに低く決められています。
バーボンづくりでは、まず塔の形の蒸留器で「ローワイン」を取ります。次に「ダブラー」や「サンパー」でもう一度蒸留し、「ハイワイン」にするのが一般的です。
Data — 基本データ
- できるもの
- グレーンウイスキーなどの原酒
- 度数の目安
- 約94〜95%まで高められる(グレーンの例)
- 法律上の上限
- スコッチ 94.8%未満、アメリカのウイスキー 95%未満、バーボン 80%以下
- 主な設備
- 連続式蒸留機(コラムスチル、カフェスチル)
FAQ — よくある質問
連続式蒸留のよくある質問
単式蒸留との違いは?
単式蒸留は1回分ずつ区切って蒸留します。連続式蒸留は、もろみを流し続けながら蒸留できるため、効率よく高い度数の原酒が得られます。
連続式蒸留で造った原酒は何に使われる?
主にグレーンウイスキーです。モルトウイスキーと合わせてブレンデッドの原料になります。アメリカでは、バーボンを造るときの主な蒸留器です。
Quiz — 理解度チェック
1 / 22つの塔を使う連続式蒸留機の特許を1830年に取った人物は?
全問正解で「連続式蒸留 マスター」のバッジ(シェア画像つき)