Process — 製法
一杯のウイスキーが
できるまで。
麦が、甘いジュースになり、お酒になり、樽の中で琥珀色になる。6つの段階で追いかけます。
Time — かかる時間
かかる時間
- 1 麦約1週間—(麦芽は少量)約1週間
- 2 甘い液数時間数時間数時間
- 3 お酒2〜4日数日2〜4日
- 4 蒸留1日ほど1日ほど1日ほど
黒い部分を拡大すると、1〜4 はあわせて2週間ほど。最短の3年寝かせる場合でも、全体の約99%が樽の中です。
黒い部分(1〜4)は長くても2週間ほど。寝かせる期間に法律上の最低年数はなく、ストレートを名乗るには2年以上です。
黒い部分を拡大すると、1〜4 はあわせて2週間ほど。最短の3年寝かせる場合でも、全体の約99%が樽の中です。
1 麦を準備する、麦芽(モルト)、0%
麦を準備する
原料・製麦・粉砕大麦を水に浸して芽を出させ、熱で乾かして「麦芽」にします。乾かす燃料にピートを焚くと、煙の香りが付きます。今は多くの蒸留所が、製麦を専門の業者に任せています。
原料の51%以上がトウモロコシ。ふつうはライ麦か小麦と、少しの大麦麦芽を混ぜます。この配合を「マッシュビル」と呼びます。
原料に麦芽を必ず使います(表示基準)。ピートの強さが違う麦芽を使い分けて、香りの幅を出す蒸留所もあります。
- できるもの
- 麦芽(モルト) 0%
- かかる時間
- 約1週間—(麦芽は少量)約1週間
- 味のどこに効く?
- スモーキーさ(ピート)甘さ(トウモロコシ)スパイシーさ(ライ麦)やわらかさ(小麦)香りの幅
くわしく読む(3記事) →
甘い液をつくる
糖化麦芽を粉に挽いてお湯に浸すと、麦芽の中の酵素が、でんぷんを糖に変えます。こうしてできた甘い液だけを取り出します。
挽いたトウモロコシを高温で煮てから、ほかの穀物を加えて糖に変えます。粒をこさずに、そのまま発酵に回すことが多いです。
流れはスコッチと同じです。仕込み水の良さを特長として紹介する蒸留所が多くあります。
- できるもの
- 麦汁(甘い麦のジュース) 0%
- かかる時間
- 数時間数時間数時間
- 味のどこに効く?
- 麦の甘い香り穀物のコクやわらかさ
くわしく読む(1記事) →
お酒にする
発酵甘い液に酵母を加えると、糖がアルコールと炭酸ガスに変わります。2〜4日ほどで、ビールのような液ができます。
前回の蒸留で残った液を少し加える「サワーマッシュ」が一般的です。数日で、ビールのような液(ディスティラーズビア)になります。
酵母の種類や発酵の時間を変えて、香りの違う液をつくり分けることがあります。
- できるもの
- もろみ(ビールのような液) 約7〜10%
- かかる時間
- 2〜4日数日2〜4日
- 味のどこに効く?
- 果物のような香り毎回の味のそろい華やかな香り
くわしく読む(1記事) →
濃くする
蒸留モルトウイスキーは、銅製の「ポットスチル」で2回蒸留するのが基本です。真ん中の部分だけを集めた、透明で強いお酒ができます。
多くは背の高い「連続式蒸留機」で蒸留し、もう一度小さな蒸留器を通します。蒸留の度数は80%以下と法律で決まっています。
モルトは単式、グレーンは連続式。形の違う蒸留器を使い分け、1つの蒸留所で多くの種類の原酒をつくるところもあります。蒸留の度数は95%未満と決まっています。
- できるもの
- ニューポット(透明なお酒) 約60〜70%
- かかる時間
- 1日ほど1日ほど1日ほど
- 味のどこに効く?
- 重さ香りの豊かさ穀物の風味(度数を上げすぎない)原酒の種類の多さ
寝かせる
熟成700L以下のオーク樽で3年以上寝かせます。バーボン樽やシェリー樽の使い回しが多く、色と香りの多くは樽から来るとされます。毎年少しずつ蒸発して減ります。
内側を焦がした新しいオーク樽に、62.5%以下で詰めます。法律上の最低年数はなく、2年以上などの条件で「ストレート」を名乗れます。暑い倉庫では熟成が速いとされます。
700L以下の木の樽に詰め、日本国内で3年以上寝かせます。日本のミズナラでつくった樽を使うこともあります。
- できるもの
- 琥珀色のウイスキー 約60%前後(樽に詰めるとき。熟成中に上下します)
- かかる時間
- 3年以上法定の最低年数なし(ストレートは2年以上)3年以上
- 味のどこに効く?
- 色バニラドライフルーツバニラキャラメル長い熟成で白檀や伽羅(お香)にたとえられる香り(ミズナラ)
くわしく読む(1記事) →
仕上げる
ブレンド・加水・瓶詰め多くは複数の樽を混ぜて味をそろえ、水で度数を下げて、40%以上で瓶に詰めます。1つの樽だけを詰める「シングルカスク」もあります。
40%以上で瓶詰めします。バーボンは、着色料や香料を加えることが認められていません。
日本国内で、40%以上で瓶詰めします。
- できるもの
- ボトルのウイスキー 40%以上
- かかる時間
- ———
- 味のどこに効く?
- 度数とバランス色は樽から付いたものだけ度数とバランス
くわしく読む(2記事) →
Compare — 産地でどこが違う?
スコッチ・バーボン・ジャパニーズの違い
法律・表示基準の要点(スコッチ: Scotch Whisky Regulations 2009/バーボン: 27 CFR 5.143/ジャパニーズ: 日本洋酒酒造組合の表示基準)
Summary — 味を決める3つのポイント
味を決める3つのポイント
- ピート麦芽を乾かす煙。スモーキーさを決めるボウモア 12年で確かめる →アードベッグ 10年で確かめる →用語「ピート」 →
- 蒸留器単式は重く豊か、連続式は軽くクリーンになりやすい用語「ポットスチル(単式蒸留器)」 →用語「連続式蒸留機(コラムスチル/カフェスチル)」 →
- 樽色と香りの多く。バーボン樽はバニラ、シェリー樽はドライフルーツの香りが出やすい用語「バーボン樽」 →用語「シェリー樽」 →