REGION · 産地
日本
Japan / にほん / 読了 3分
In a word — ひとことで言うと
1920年代に本格的なウイスキーづくりが始まった産地です。2021年に業界の自主基準ができ、「ジャパニーズウイスキー」と表示できる条件が決まりました。
Quick 3 — 3秒でわかる
- 1923年に本格始動
- 2021年に表示基準
- 国内で3年以上貯蔵
Map — 地域をえらぶ
日本初のモルトウイスキー蒸溜所とされる山崎蒸溜所があります。
地図: Natural Earth(パブリックドメイン)のデータをもとに作成
Distilleries — 日本の蒸留所
- 余市蒸溜所北海道余市町にあるニッカウヰスキーの蒸留所です。1934年に竹鶴政孝が開きました。石炭の直火で蒸留器を温める、今では世界でも珍しい方法を続けていることで知られます。
- 山崎蒸溜所大阪府島本町にあるサントリーの蒸留所です。1923年に建設が始まり、日本最古のモルトウイスキー蒸溜所と紹介されています。形の違う蒸留器や多様な樽で、さまざまな原酒をつくり分けます。
- 白州蒸溜所山梨県北杜市の南アルプスのふもとにある、サントリーの蒸留所です。1973年に完成しました。「森の蒸溜所」と呼ばれ、南アルプスの天然水を仕込みに使います。
- 秩父蒸溜所埼玉県秩父市にある、ベンチャーウイスキーの蒸留所です。2008年に蒸留を始めました。ミズナラの発酵槽や自社の樽工房など、手づくりにこだわる小さな蒸留所として知られます。
Tasted — この国で飲んだ銘柄
Body — くわしく
どんな産地?
日本では、1920年代に本格的なウイスキーづくりが始まりました。スコットランドの製法を手本にしながら、独自の工夫が重ねられてきた産地です。モルトウイスキーとグレーンウイスキーの両方が造られています。両方を混ぜたブレンデッドも、日本のウイスキーの柱のひとつです。なお、国内でグレーンウイスキーが造られ始めたのは1964年ごろとされます。
法律で決まっていること
2021年2月、業界団体の日本洋酒酒造組合が「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」を定めました。法律ではなく、組合の会員が守る自主基準で、罰則はありません。主な条件は次のとおりです。
- 原料は麦芽、穀類、日本国内で採水した水に限る
- 糖化・発酵・蒸留は日本国内の蒸留所で行う
- 容量700リットル以下の木樽に詰め、日本国内で3年以上貯蔵する
- 日本国内で瓶詰めし、アルコール度数は40度以上
- 「ジャパニーズ」と「ウイスキー」を一体の表示にする
基準は2021年4月1日に施行されました。それまでの商品には2024年3月31日までの経過措置があり、2024年4月から本格的に適用されています。
たとえば、次のような商品は「ジャパニーズウイスキー」と表示できません。
- 外国産のウイスキーに水を加えたり、混ぜたりしただけのもの
- 樽で貯蔵した焼酎などを使ったもの
- 樽で貯蔵していない原酒やアルコールを混ぜたもの
日本洋酒酒造組合の加盟企業は、2025年3月時点で104社です。組合は、この基準を法律にもとづく仕組みにするため、地理的表示(GI)の指定を目指すとしています。
地域ごとの特徴
主な蒸留所のある地域を紹介します。
- 大阪府:日本初のモルトウイスキー蒸溜所とされる山崎蒸溜所があります。形の違う16基のポットスチルを使い分け、木桶とステンレスの発酵槽も使い分けています。
- 北海道:余市蒸溜所があります。冷涼で湿潤な気候などから、この地が選ばれたとされます。今も石炭を燃料にした直火で蒸留しています。
- 山梨県:1973年に竣工した、サントリーの白州蒸溜所があります。
- 静岡県:1973年に操業を始めた、キリンの富士御殿場蒸溜所があります。モルトとグレーンの両方を一つの蒸溜所で造れる点が特徴とされます。
歴史のポイント
1923年、サントリーの創業者・鳥井信治郎が、日本初のモルトウイスキー蒸溜所となる山崎蒸溜所の建設に取りかかりました。翌1924年に竣工し、1929年には、サントリーが「日本初の本格ウイスキー」と紹介する「白札」が発売されます。その後、1937年に「角瓶」、1989年に「響」が発売されました。
1934年には、竹鶴政孝が北海道の余市で蒸溜所の操業を始めました。余市蒸溜所の創業当時からの施設は、蒸溜棟やキルン塔(乾燥塔)などが国の重要文化財に指定されています。
代表的な蒸留所と銘柄
- 山崎蒸溜所(サントリー):山崎
- 白州蒸溜所(サントリー):白州
- 余市蒸溜所(ニッカウヰスキー):余市
- 富士御殿場蒸溜所(キリンディスティラリー)
- ブレンデッドの例:響(サントリー、1989年発売)
Data — 基本データ
- 国・地域
- 日本
- 主な原料
- 大麦麦芽。グレーンウイスキーにはトウモロコシなどの穀類も使う
- 法律上の定義の要点
- 日本洋酒酒造組合「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」(2021年2月制定の自主基準。法律ではない)。原料は麦芽・穀類・国内で採水した水。国内で糖化・発酵・蒸留し、700L以下の木樽で国内3年以上貯蔵。国内で瓶詰め、40度以上
- 主な地域
- 大阪府、北海道、山梨県、静岡県など
- 代表的な蒸留所・銘柄
- 山崎蒸溜所(山崎)、白州蒸溜所(白州)、余市蒸溜所(余市)、富士御殿場蒸溜所、響
- 味の傾向
- 一つの蒸留所で形の違う蒸留器や発酵槽を使い分け、多様な原酒を造る例がある
FAQ — よくある質問
日本のよくある質問
ジャパニーズウイスキーの基準は法律ですか?
いいえ。日本洋酒酒造組合が定めた自主基準です。組合の会員が対象で、罰則はありません。
基準はいつから適用されている?
2021年4月1日に施行されました。それ以前からの商品には2024年3月31日までの経過措置があり、2024年4月から本格的に適用されています。
海外の原酒を混ぜたものは「ジャパニーズ」と表示できる?
基準では、原料・製造・貯蔵・瓶詰めをすべて日本国内で行う必要があります。条件を満たさないものは「ジャパニーズウイスキー」と表示できません。
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1 / 2ジャパニーズウイスキーの表示基準で決められた国内の最低貯蔵年数は?
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